君はノンフィクション

来世もオタクがいい

自担のいない横浜アリーナに行ってきた

※PAGESツアーのセットリスト・内容に触れています。




松島聡ちゃんが休養してから、半年が経った。わたしは"自担"が沢山いるタイプのジャニオタで、聡ちゃんが休んでいる間にも楽しい現場がいっぱいあった。
ただ、どう受け止めていいのかわからないという感情が大きかった。一番辛いのは本人だと思う。でも楽しいことがいくらあったって、人間にはそうそう替えなんか見つからない。

聡ちゃんのいないままツアーをするという決断をSexy Zoneがした時、寂しい反面、どこか安心している自分もいた。4人がしっかりSexy Zoneという生き物を生かそうとしてくれているということが嬉しかった。

自分の中で聡ちゃんは、特にパフォーマンスに特化した"好き"の自担だ。ルックスや、チャーミングな表情や、優しくてちょっとトボけたキャラクターも大好きだけど、ステージ上の聡ちゃんの鬼気迫る雰囲気は、各々が違った華を持っているSexy Zoneの中にいても、一際自分の目を惹いた。
ダンスはもちろん、ステージ上にいる時、アイドルとしてパフォーマンスしている時に独特の"気迫"があって、カッコいい曲だけではなくて、可愛い曲でも、爽やかな曲でも「僕を見て!」と身体じゅうで叫ぶような、産声のようなパフォーマンスをする。
アイドルという仕事を愛してくれているんだな、と思わせてくれる聡ちゃんをコンサートで観るのがわたしは大好きで、集中力のない自分がじっと飽きずに眺めてしまうのが、聡ちゃんだった。

SexyZoneのコンサートに入った回数は少ないけれど、それでも毎年「あともう一回観たかったな!」と思えるコンサートをしてくれるのがSexyZoneだ。
聡ちゃんのいないコンサートでも絶対楽しいだろうなという確信はあったので、迷わず申し込みをした。

結果から言えば、PAGES魂最高でした。
曲の良さから、演出の良さ、衣装の良さ、そして遊び心として含まれている狂気、どれを取っても最高だった。

わたしが嬉しかったのはSexyZoneが聡ちゃんの不在を感じさせてくれなかったことだと思う。聡ちゃんがいないことで"欠けた"と思わせないパフォーマンスをしてくれたことが私はとても嬉しかった。
その反面、「ここに聡ちゃんがいたらな」と思う瞬間もあった。"UNSTOPPABLE"という激カッコいい曲がある。
演出、振り付け共にカッコよくて、自担贔屓の目線では「あ、これ聡ちゃん絶対似合うやつだ」と思った。
聡ちゃんのパートで聡ちゃんの声がしなかった時より、もしかして一番不在を感じた瞬間だったかもしれない。

最後のあいさつで勝利くんが「ペンライトが5色に光っているのがうれしい」と言ってくれた。
勝利くんらしい、やさしい素朴な表現で、聡ちゃんだけではなく、聡ちゃんが好きな"私たち"がこの場にいることを喜んでくれた勝利くん。その言葉にホッとして、根拠なく「大丈夫だ」と思えた自分がいた。

極端な話、たとえ病気が治ったとしても戻ってこない、そういう選択肢だってある。
でも聡ちゃんのオタクとして、「自分の職業は"美しい"と思う」と言ってくれた聡ちゃんは戻ってきてくれるだろうと信じたいし、聡ちゃんに「やっぱり"美しい"仕事だ」って思ってもらえるような、そんなファンでありたい。

聡ちゃんのいない横浜アリーナも、すごく楽しくて、とても美しかった。そんな景色を見せてくれたSexyZoneのことをより大好きになった。
またここで、聡ちゃんに見入ってしまう日が来るのを、楽しみにしていよう。